目隠設置請求権
この記事を書いたのは:川口 正広
民法第235条1項
「境界線から一メートル未満の距離において他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側(ベランダを含む。次項において同じ。)を設ける者は、目隠しを付けなければならない。」
相談内容
私の自宅は3階建で、3階にベランダがあります。隣の人から、ベランダに目隠しをするように要求されました。私のベランダからは、隣の家(2階建)の屋根しかみえないのに、目隠しを設置する必要がありますか。私のベランダは境界線から1メートル未満です。
アドバイス
3階のベランダが「他人の宅地を見通すことができる」状態かどうかが問題となります。
東京地裁平成5年3月5日判決は、隣家の屋根が一部や裏庭の一部が見えるのみというベランダについては、「他人の宅地を見通すことができる」とは言えない、としています。
そうすると、屋根しかみえない状況であれば、目隠設置義務はないということになると思われます。
ただ、隣家とは長い付き合いになるので、法律だけで解決しようと思わず、互譲の精神で解決するように心がける方が賢明ですから、よくよく賢明に対処して欲しいですね。
@参考ホームページ(柏市HP)https://www.city.kashiwa.lg.jp/…/toshika…/4554/kite.html
この記事を書いたのは:
川口 正広